現場にいると食事介助を頼まれる機会が多いです。
看護師や介護士から「STが食事介助を行うとよく食べるのに・・」といった発言を聞くこともあります。
- 食事介助の方法
- 食事環境
- 左半側空間無視や注意障害などの高次脳機能障害の影響
- 食事時の姿勢
等があります。
今回は①と②についてポイントを簡単にお伝えします。
1.食事介助のポイント
認知症高齢者の食事介助について悩まれている方が多いかと思います。
一番耳にするのは「口の中に入れたけどなかなか飲み込まない」といった内容です。
口が開いたタイミングで口の中に入れる介助をしていませんか?
①スプーンなどを下唇に当てて、自ら口の中に取り込んでもらう
②お米の場合は、おにぎりにしてかじりついてもらう
③ティースプーン1杯程度の少量の水を口に含ませて、嚥下反射を促す
①~③を行うことで改善されることがあります。
①②は共通で以前「とりあえず刻み食・とりあえず水分トロミあり?」で述べた嚥下のメカニズムの先行期や準備期にアプローチをすることが出来ます。
自ら取り込んでもらったり、かじりついてもらうことで咀嚼動作が開始され、嚥下反射が促されることがあります。
それでも嚥下反射が促されない際は、③ごく少量の水分を含ませることで水分と一緒に嚥下反射を促すといったアプローチもあります。
介助者のペースではなく、本人のペースで食事を進めることも重要となりますので、こちらのペースにならないように注意が必要です。
2・食事環境
食事をする際に、テレビがついていたり、騒がしい環境では集中力や注意力が分散してしまい思うように食事が進まないケースがあります。
その際は、テレビを消すことや、一人席や自室で食事摂取が出来るように環境を整えることが大切です。
もちろん、食堂などで皆さんで楽しみながら食べることも重要ですが今回はより安全に召し上がるための方法です。
介助方法や食事環境の設定を誤ると誤嚥のリスクを高めてしまうことにもなりますので、しっかりと検討し、評価してアプローチをして頂ければと思います。
食事介助方法で悩まれている方も多いかと思いますので、ぜひご相談下さい。
その他
言語リハビリあさかわでは同法人「和のデイサービスあさかわ」の食事を用いて実際の食事評価も行うことができます。
デイサービスや介護老人保健施設へお伺いし評価やリハビリや評価等も行わさせて頂きますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
またお越し頂くリハビリの他にも、ご自宅への訪問リハビリや施設にお伺いしての講演会など対応いたしますので、まずはお気軽にお問い合わせ下さい。